夫と結婚して2年が経とうとしていたある日
夜、いつも通り2人で他愛のない話をしながら布団に入りました。
夫「ちょっと……話さなきゃいけないことがあって…」
夫はいつもヘラヘラしていて冗談しか言わないような性格なので、
その時の真顔もなにかのネタかと思っていました。
私「なんでしょう?w」
半笑いで聞く私。
夫「……」
夫「実は借金があって、自己破産をしようと思ってるんだよね」
夫「今弁護士に相談してて、俺の口座は0になるし、もしかしたら車も持っていかれるかもしれないけど、○○(私)の口座のお金とかクレジットカードは今まで通り使えると思うから迷惑はかけないと思う」
私「…え?」
なんかネタにしてはリアルだな…
夫「今までほんとに誰にもいえなくて、家族にも友達にも言えなくて何度もひとりで消えようと思った。でも○○(私)と結婚できてほんとに嬉しくて幸せだし、わがままだけどこれからも一緒に生きていきたいと思った」
夫「でも裏切っていたことは事実だから、もし離婚することになってもしょうがないと思ってる…ごめん」
実際はもっとしどろもどろに長々話していましたが、簡潔にまとめるとこんな感じだったと思います。
謝罪の言葉の後は数分沈黙でした。
相槌すらうてず、
夫の言ったことを一語一語頭で消化することで精一杯でした。
数分後
私「借金はいくらなの?」
夫「…1000万円ぐらい」
ドッキリでしか聞かないような金額でした
夫は普段お金を使うような性格ではなく、
お酒は週末何本かビールを飲むくらいで、タバコも吸いません。
趣味はゲームや漫画、たまに所属チームでラクビーに出かけるなどお金を使う趣味もなく、
服もユニクロかワークマンを着ていました。
2人で出掛ける時も、出会った頃からご飯はファミレスやラーメン屋さんが多く、見栄をはるような性格でもありません。
もちろん他に女がいるような気配も全くありませんでした。
私「…なにで作った借金?」
夫「前の営業の仕事でミスった時に自分で補填したのと、パチンコとかギターとか…あと奨学金と車のローンとか…」
夫「社会人なりたての時はお金の使い方知らなくて、結構無駄使いしたりとかしてて積み重なって、だんだん返せなくなった」
なんかもう言葉が出てきません。
え…?うちの夫、やばすぎ?
私、もしかしてやばいやつと結婚しちゃった?
私「とりあえず、わかった。ちょっと考えるから、おやすみ」
全然なにもわかってなかったのですがこのまま問いただせるテンションではなかったので、平然を装いつつ夜も遅かったので寝ることにしましたw
寝られるわけがないんだけど…
そこからしばらく、私の頭の中では過去にあった出来事との擦り合わせ会議が始まりました。
そういやボーナスのとき何十万するギター買ったって言ってたなぁ…
付き合いたてのデートの時もあんまりお金使いたがらなかったなぁ…
(当時はお金に堅実に見えて逆に好印象だったw)
最近週末ひとりで出掛けてたのは弁護士に会ってたからなのかぁ…
ていうか1000万の借金って月の返済いくらなんだろう…
人間って1000万の借金あっても平然と過ごせるもんなんだなぁ…
色々考えているうちに、気づくと外が少し明るくなっていました。